シンデレラマン

2005年アメリカ
監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ/レニー・ゼルウィガー
　　　ポール・ジアマッティ/クレイグ・ビアーコ
　　　パディ・コンシダイン/ブルース・マッギル

前途有望なボクサーとして活躍していた
ラッセル・クロウ演じるジム・ブラドック
だが1929年故障が相次ぎツキに見放されたように
ライセンスを剥奪されてしまう
時はアメリカ大恐慌の時代
3人の子供を抱えるブラドックは
レニー・ゼルウィガー演じる妻のメイと
貧困生活を余儀なくされる
過酷な肉体労働でわずかな日銭を稼ぐ日々だが
仕事にありつけない日の方が多かった

ロン・ハワード監督らしい作品でした
この物語は実在した伝説のボクサー
ジム・ブラドックの生きざまを描いたドラマ
いろいろな情報や予告編を見ていても
正直あまり食指が動かなかった作品でもある
何故って絶対感情を揺さぶるような
大感動作だと思っていたから・・・
ボクシングと言う題材もあまり馴染みがないし
あからさまな泣かせよう脚本だと
もうどうしていいかわからない・・・しかし
ロン・ハワード監督は淡々と惨めなブラドックを描写します
さすがです

メイもジムも演技には定評のある
レニーとクロウ二人とも、抑えた演技・ちょっと退いた演技で
それがとても良かったです
子供達の明日の暖房と食事のために辛い選択もさせます
あのラッセル・クロウの垂れた目が
とても愛おしいと思ったのは初めてです
ちょっと聖人君子的に描きすぎているきらいもあるのですが
何よりも家族を愛するブラドックがとても素敵でした

幼い長男がお肉屋さんからサラミを万引きするくだり・・・
彼の友達が生活苦のために両親の元を離れ
親戚の家にやられる話しを聞き不安になったのだ
「おまえを絶対によそへやらない」と約束するブラドック
そういう辛い時代だったんですね
マネージャーでもあるポール・ジアマッティ演じる
ジョー・グルードのエピソードも涙を誘うものでした